甲状腺疾患 診療スタンダードと新たなチャレンジ
T3優位型バセドウ病
高松 順太
1
1高松内科クリニック
キーワード:
Thyrotropin
,
Graves病
Keyword:
Graves Disease
,
Thyrotropin
pp.892-894
発行日 2007年11月1日
Published Date 2007/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2008056081
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T3優位型バセドウ病は、バセドウ病患者の約10%を占める。T3優位型バセドウ病は、T3トキシコーシスではない。本症では甲状腺が大きく、TSHレセプター抗体値が高い。T3優位分泌の原因は、甲状腺内におけるT4からT3への転換が高まっていることと、甲状腺内ヨードの代謝回転が促進していることにある。抗甲状腺薬治療で寛解が得られず、手術に転向する例が多い。131I治療では晩発性甲状腺機能低下症が起こりにくい。本症は、バセドウ病の重症型であるとともに、自己抗体の純度が高い甲状腺機能亢進症であることが推察される。
©Nankodo Co., Ltd., 2007