甲状腺疾患 診療スタンダードと新たなチャレンジ
甲状腺穿刺吸引細胞診 FNACの有用性と限界
横澤 保
1
,
島田 孝夫
,
小俣 好作
1桜ヶ丘総合病院(社保)
キーワード:
甲状腺疾患
,
超音波診断
,
細針生検
Keyword:
Thyroid Diseases
,
Ultrasonography
,
Biopsy, Fine-Needle
pp.835-841
発行日 2007年11月1日
Published Date 2007/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2008056070
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甲状腺結節性疾患への細胞診は、本来外来で迅速に簡単かつ安価に行えるうえに、組織診断に近い、という最大の利点がある。さらに、エコーガイド下に行うといっそう診断率が増し、現在最強の「世界のゴールデンスタンダード」診断法となっている。その結果、良性腫瘍の手術例数を、明らかに減少させることができた。手技は、施設によって微妙に異なるので、世界の19英語論文を用いて比較検討し、その利点と欠点、将来性を述べたい。本稿ではさらに、2007年現在の細胞診における唯一の泣きどころ、濾胞性腫瘍についても、現在の問題点と対応を自験例を含めて述べたい。
©Nankodo Co., Ltd., 2007