甲状腺疾患 診療スタンダードと新たなチャレンジ
バセドウ病のRI治療 目指す機能は正常か、低下か
吉村 弘
1
1伊藤病院
キーワード:
放射性同位体
,
Graves病
,
禁忌(治療)
,
妊産婦
Keyword:
Graves Disease
,
Radioisotopes
,
Pregnant Women
pp.842-846
発行日 2007年11月1日
Published Date 2007/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2008056071
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甲状腺機能正常を目指してRI治療を行っても、長期には甲状腺機能低下症になる例が多い。RI治療の目標は、「甲状腺機能正常を目指す」と「早期に甲状腺機能低下症を目指す」の2種類がある。どちらを選ぶかは、患者の希望を入れて決めるべきである。絶対的禁忌は妊婦、妊娠している可能性のある女性、近い将来(6ヵ月以内)妊娠する可能性がある女性、授乳婦である。相対的禁忌は原則として18歳以下、活動期または重症バセドウ病眼症である。コントロールされていない糖尿病、心不全、感染症など、甲状腺機能亢進症によって悪化する合併症があれば、先に十分加療してから行う。
©Nankodo Co., Ltd., 2007