分子標的療法時代の白血病治療 絨毯爆撃から狙い撃ちへ
白血病の診断方法 細胞表面マーカー解析 治療選択への必要性
米山 彰子
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1国家公務員共済組合連合会虎の門病院 中央検査部
キーワード:
フローサイトメトリー
,
表面抗原
,
白血病
,
白血病-急性骨髄性
,
白血病-慢性B細胞性
,
白血病-BCR-ABL陽性慢性骨髄性
,
腫瘍-残遺
,
白血病細胞浸潤
,
白血病リンパ腫-前駆細胞リンパ芽球性
Keyword:
Antigens, Surface
,
Flow Cytometry
,
Leukemia
,
Leukemia, Myeloid, Acute
,
Leukemia, Lymphocytic, Chronic, B-Cell
,
Leukemia, Myelogenous, Chronic, BCR-ABL Positive
,
Neoplasm, Residual
,
Leukemic Infiltration
,
Precursor Cell Lymphoblastic Leukemia-Lymphoma
pp.223-227
発行日 2007年8月1日
Published Date 2007/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2008003450
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造血器悪性腫瘍の診断にあたって、フローサイトメトリー(FCM)による抗原解析は、病型診断を支える所見として重要である。表面抗原だけでなく、CD3,CD79a,myeloperoxidase,TdTなど細胞質抗原の解析も、必要に応じて行われる。各細胞系列に特異性の高いマーカーが知られている。造血器腫瘍細胞は、正常の細胞からみると変則的な抗原を発現する場合がある。急性白血病の診断において、とくに急性骨髄性白血病(AML)M0やbiphenotypic acute leukemiaなどではFCMが必須である。造血組織以外への浸潤や、微小残存病変(MRD)の診断にも役立つ。
©Nankodo Co., Ltd., 2007