白血病診療essentials 日常臨床に必要な最新の診断と治療
白血病診断のためのアプローチ 細胞表面抗原検査
原口 京子
1
1がん・感染症センター都立駒込病院 輸血・細胞治療科
キーワード:
フローサイトメトリー
,
腫瘍抗原
,
表面抗原
,
細胞分画
,
髄液
,
白血病
,
腫瘍-残遺
,
髄液検査
Keyword:
Cerebrospinal Fluid
,
Antigens, Neoplasm
,
Antigens, Surface
,
Cell Fractionation
,
Flow Cytometry
,
Leukemia
,
Neoplasm, Residual
pp.210-215
発行日 2010年8月1日
Published Date 2010/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2010289025
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フローサイトメトリー(FCM)を用いた細胞表面抗原検査は、迅速に結果を得ることができ、白血病の診断において必須の検査である。本検査で腫瘍細胞の細胞系列lineageを診断し、その分化段階を推測することができる。また、腫瘍細胞の特徴の一つである、正常細胞との細胞免疫学的な相違点を確認することができる。結果の解釈には正しいゲーティングが行われた生データを参照することが必要である。また、形態学所見と併せて診断するべきである。条件によっては、FCM検査はpolymerase chain reaction法を用いた遺伝子検査に匹敵する微小残存病変検出力をもつ。
©Nankodo Co., Ltd., 2010