慢性腎臓病 CKDキャンペーンをめぐる話題
国内外のCKDに対するエビデンス ミネラル代謝異常
花房 規男
1
1東京大学医学部附属病院 血液浄化療法部
キーワード:
Vitamin D
,
カルシウム代謝障害
,
副甲状腺ホルモン
,
腎臓疾患
,
慢性疾患
,
リン
,
リン代謝障害
,
吸着剤
Keyword:
Calcium Metabolism Disorders
,
Chronic Disease
,
Kidney Diseases
,
Parathyroid Hormone
,
Phosphorus
,
Phosphorus Metabolism Disorders
,
Vitamin D
pp.63-67
発行日 2007年7月1日
Published Date 2007/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2007246388
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慢性腎臓病(CKD)は末期腎不全の原因のみならず、心血管合併症(CVD)の原因として、その対策・治療が重要である。従来の骨病変のみに着目した腎性骨症に代わり、ミネラル代謝異常・異所性石灰化を含む全身疾患としてのCKDに伴うミネラル骨代謝異常(CKD-MBD)という概念が提唱されている。CKD-MBDでは血管の石灰化が心血管合併症・予後と関連し、重要な介入項目となる。異所性石灰化の予防には、リンのコントロールが重要である。CKDの比較的早い段階からみられる骨病変に対しては、骨代謝マーカーを含めた包括的な評価により、リンのコントロールのみならずビタミンDの補充等も検討する必要がある。透析を行っていないCKD患者におけるビタミンD投与は、腎機能を悪化させないとする意見が多い。
©Nankodo Co., Ltd., 2007