リウマチ治療の新時代 治療薬を使いこなす
臓器病変・合併症を有する関節リウマチのリスクマネージメント 呼吸器病変
杉山 温人
1
1国立国際医療センター 呼吸器科
キーワード:
Methotrexate
,
関節リウマチ
,
気道疾患
,
抗リウマチ剤
,
リスクマネジメント
,
肺炎-間質性
,
腫瘍壊死因子アルファ
Keyword:
Arthritis, Rheumatoid
,
Methotrexate
,
Risk Management
,
Respiratory Tract Diseases
,
Tumor Necrosis Factor-alpha
,
Lung Diseases, Interstitial
,
Antirheumatic Agents
pp.617-620
発行日 2007年4月1日
Published Date 2007/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2007195243
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関節リウマチ(RA)患者にみられる呼吸器病変は、RAの疾患自体に伴う呼吸器病変と、RA治療薬に伴う反応性病変から成り立っている。RAに伴う呼吸器病変の代表は間質性肺炎、器質化肺炎、胸膜炎であるが、まれに致死的な閉塞性細気管支炎を呈することがある。最近のRA治療の中心は、抗リウマチ薬(DMARDs)と生物学的製剤(たとえばTNF阻害薬)である。DMARDsの合併症としては間質性肺炎、感染症が、TNF阻害薬の合併症としては感染症と悪性腫瘍の発生が懸念されている。TNF阻害薬に伴う感染症として、結核とニューシスチス肺炎が注目されている。今後の結核のスクリーニングには、できれば胸部CT検査と、ツベルクリン反応に代わる方法としてクォンティフェロン(QFT)が望ましい。
©Nankodo Co., Ltd., 2007