リウマチ治療の新時代 治療薬を使いこなす
内科医が知っておくべき関節リウマチの実地診療 はたしてリウマチ治療は中止可能か?
松田 剛正
1
1鹿児島赤十字病院
キーワード:
Exfoliatins
,
Interferons
,
Methotrexate
,
関節リウマチ
,
抗リウマチ剤
,
Leflunomide
Keyword:
Arthritis, Rheumatoid
,
Exfoliatins
,
Methotrexate
,
Interferons
,
Antirheumatic Agents
,
Leflunomide
pp.612-615
発行日 2007年4月1日
Published Date 2007/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2007195241
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筆者の病院での調査(1970~2000年)において、抗リウマチ薬(DMARDs)投与により寛解し投薬中止できた症例は0.6%にすぎないが、2001年以後のDMARDsの中でmethotrexate(MTX)が増加し、新規免疫抑制薬leflunomide(LEF),tacrolimus(TAC)や抗サイトカイン治療薬infliximab(INF),etanercept(ETA)が新規に加わり、寛解投与中止率が改善されると期待される。低活動性で従来のDMARDsの併用で寛解状態にある22歳の女性症例、また、高活動性で従来のDMARDsで寛解導入できるが、減量すると再燃を繰り返す69歳の女性症例、さらに、高活動性で抗サイトカイン治療により低活動性でコントロールできている症例を呈示した。寛解にもっていけるが、長期の投薬中止にはできなかった。文献的には、発病早期に抗サイトカイン治療と免疫抑制薬を併用するとリウマチ治療が中止可能となった症例は、7~17%みられたとの報告が出てきた。
©Nankodo Co., Ltd., 2007