心不全予防 その最前線を探る
新たな負担軽減法を探る ターミナル患者への対応
小澤 竹俊
1
1めぐみ在宅クリニック
キーワード:
心不全
,
診療ガイドライン
,
末期患者
Keyword:
Heart Failure
,
Practice Guidelines as Topic
,
Terminally Ill
pp.500-504
発行日 2007年3月1日
Published Date 2007/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2007177263
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「ACC/AHA2005慢性心不全ガイドライン改訂版」では、終末期の医療の必要性が追加された。「最期まで闘うことが、医療従事者に求められた姿勢である」と信じていた人が、「苦しみを和らげ静かな最期を看取ることも、医療従事者としての大切な役割である」ことを認めていくパラダイムシフトが求められる。医療とは、単に病気の診断と治療を行うのではない。その医療行為によって、病気で苦しむ人が人間存在として強められていくことを意識したとき、新しい展開がみえてくる。従来の医療ではあまり取り上げられなかった「存在と生きる意味を支える援助」というまなざしを考えるとき、たとえ病気を治すことができなくても、医療従事者が最期まで患者と向き合える可能性がみえてくる。
©Nankodo Co., Ltd., 2007