心不全予防 その最前線を探る
老化を予防する 老化は可変リスク因子か?
塩井 哲雄
1
,
犬塚 康孝
1京都大学 循環器内科
キーワード:
加齢
,
危険因子
,
心エコー図
,
心拡大
,
心電図
,
心不全
,
心房細動
Keyword:
Aging
,
Atrial Fibrillation
,
Electrocardiography
,
Echocardiography
,
Cardiomegaly
,
Heart Failure
,
Risk Factors
pp.399-404
発行日 2007年3月1日
Published Date 2007/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2007177243
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心不全は、高齢者に多くみられる加齢関連疾患である。一方で、生理的な加齢に伴い、壮年期から心機能が低下することも知られている。加齢は心不全の危険因子であるが、心臓の加齢に伴う変化(心臓老化)のメカニズムに対する取り組みはほとんどなされていない。近年のモデル生物を用いた基礎研究により、老化の分子メカニズムについて新たな知見が得られつつあり、これにより加齢関連疾患の病態理解が進むものと期待されている。本稿では、加齢に伴う心臓の機能と形態の変化、最近の基礎老化研究の進歩、心臓老化に対する介入、につき概説する。
©Nankodo Co., Ltd., 2007