メタボリックシンドローム どう診断し、どう対処するか
メタボリックシンドロームの管理の実際 肥満/脂肪肝
田村 好史
1
,
佐藤 文彦
,
河盛 隆造
1順天堂大学 内科学代謝内分泌学
キーワード:
Metformin
,
脂肪肝
,
肥満
,
骨格筋
,
肝細胞
,
メタボリックシンドローム
,
PPAR Gamma
Keyword:
Fatty Liver
,
Obesity
,
Metformin
,
Muscle, Skeletal
,
Metabolic Syndrome
,
Hepatocytes
,
PPAR gamma
pp.55-58
発行日 2007年1月1日
Published Date 2007/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2007160118
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最近、脂肪肝がインスリン抵抗性やメタボリックシンドロームの発症メカニズムの一部である可能性が示唆されている。筆者らの検討により、食事療法(カロリー摂取、脂肪摂取量の減少)による軽度の体重減少は主に肝臓の細胞内脂質を改善し、また、運動療法(軽度の運動量の増加)は主に骨格筋の細胞内脂質、インスリン抵抗性を改善することが明らかとなった。そして、これらの変化は、メタボリックシンドロームの改善と強く関連していた。肝臓は、糖代謝のみならず脂質代謝においても大きな役割を担っているため、メタボリックシンドロームの治療標的臓器として大変重要であると考えられる。今後、細胞内脂肪蓄積とメタボリックシンドロームに関するさらなる研究が望まれる。
©Nankodo Co., Ltd., 2007