インフルエンザ診療の新展開 パンデミックを視野に入れた戦略
内科医が知っておくべきインフルエンザの基礎知識 最近のインフルエンザ流行状況
柏木 征三郎
1
1福岡県赤十字血液センター
キーワード:
インフルエンザ-ヒト
,
インフルエンザ-トリ
,
疾病の発生
,
インフルエンザウイルスA型H5N1亜型
Keyword:
Disease Outbreaks
,
Influenza in Birds
,
Influenza, Human
,
Influenza A Virus, H5N1 Subtype
pp.787-792
発行日 2006年11月1日
Published Date 2006/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2007076253
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
わが国でのインフルエンザの流行は、国立感染症研究所感染症情報センターによる7年間の定点観測の報告では2004/2005シーズンが最大であり、この報告数から同シーズンの患者数は約1,800万人と推定された。日本臨床内科医会のFlu Study Groupの調査でも2004/2005シーズンの流行が大きく、B型がA型の2倍であった。とくに、B型の症例では抗ウイルス薬oseltamivir(タミフル)の臨床効果が低かった。鳥インフルエンザA(H5N1)は、2003年から2006年7月までで感染者232人、死亡者134人が確認され、新型インフルエンザとしてのパンデミックが危惧されている。
©Nankodo Co., Ltd., 2006