インフルエンザ診療の新展開 パンデミックを視野に入れた戦略
人獣共通感染症としてのインフルエンザ
大槻 公一
1
1京都産業大学鳥インフルエンザ研究センター
キーワード:
インフルエンザ-ヒト
,
インフルエンザ-トリ
,
人畜共通感染症
,
インフルエンザウイルスA型H5N1亜型
Keyword:
Influenza in Birds
,
Influenza, Human
,
Zoonoses
,
Influenza A Virus, H5N1 Subtype
pp.865-871
発行日 2006年11月1日
Published Date 2006/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2007076269
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すべてのインフルエンザウイルスの起源は鳥、とくに水鳥が保有する鳥インフルエンザウイルスにある。ヒトで流行しているインフルエンザウイルスは、豚の体内において、鳥インフルエンザウイルスとヒトのインフルエンザウイルスが遺伝子再集合を起こしたものである。鳥インフルエンザウイルスが変異を起こして、すなわち、ヒトが優勢にもつインフルエンザウイルスに対するレセプターを認識する鳥インフルエンザウイルスが出現した場合、ヒトにパンデミックを起こす新型インフルエンザの原因ウイルスになる可能性がある。その脅威が世界で現実になりつつある。
©Nankodo Co., Ltd., 2006