内科診療最前線2007 この1年の動向を踏まえて
神経変性疾患
服部 信孝
1
1順天堂大学 脳神経内科
キーワード:
Alzheimer病
,
筋萎縮性側索硬化症
,
Parkinson病
,
Alpha-Synuclein
,
Parkin Protein
,
PTEN-Induced Putative Kinase
Keyword:
Alzheimer Disease
,
Amyotrophic Lateral Sclerosis
,
Parkinson Disease
,
alpha-Synuclein
,
Parkin Protein
,
PTEN-Induced Putative Kinase
pp.1016-1022
発行日 2006年12月1日
Published Date 2006/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2007068429
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代表的な神経変性疾患のパーキンソン病、アルツハイマー病、筋萎縮性側索硬化症、脊髄小脳変性症、Huntington病、球脊髄筋萎縮症における最新の知見について解説した。分子生物学の手法を用いて、細胞レベルでの病態解明が進んでいるといえる。神経変性疾患に共通した機構として、核内あるいは細胞質内封入体がある。封入体は責任病巣で観察される。このことは神経変性疾患の共通機構として蛋白凝集体形成があり、protein conformational diseasesの概念がフィットする。いいかえれば、一つの疾患の病態解明は他の疾患の原因究明に直結する可能性があるともいえる。社会的にも大きな問題を抱えており、治療方法の早期の確立が期待される。
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