発行日 2006年10月1日
Published Date 2006/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2007018854
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77歳男。70歳時にC型肝炎ウイルス(HCV)抗体陽性を指摘されるも放置し、腰痛で非ステロイド系抗炎症薬(NSAIDs)を内服するが奏効せず全身痛が出現し、内臓腫瘍の多発性骨転移の疑いで入院となった。高度炎症所見、肝逸脱酵素の軽度高値と胆道系酵素高値、肝炎ウイルスマーカーの陰性など精査による除外診断やステロイドの少量投与での症状改善でRS3PE症候群もしくはリウマチ性多発筋痛症(PMR)と診断したが、手背・足背の浮腫、Gaシンチグラフィーの集積よりRS3PEと考えた。第9病日よりプレドニソロンの内服開始後、大関節症状と炎症反応の改善をみたが、1週間後より朝のこわばりの再増悪、CRPと赤沈の再上昇を認めたため、第22病日より増量し、NSAIDsを併用した。四肢、赤沈とCRP、肝機能検査値の改善を認め、第43病日に退院した。プレドニソロンの継続投与で治療継続中である。
©Nankodo Co., Ltd., 2006