発行日 2003年5月1日
Published Date 2003/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2003233250
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80歳男.手・足の腫脹,関節痛を主訴とした.手首から末梢,膝から末梢にpitting edema可動域制限,肩関節,肘関節,膝関節は自発痛があった.末梢血液像は,Hb11.2mg/dlの軽度貧血以外は,明らかな異常を認めず,生化学検査においても,Alb2.62g/dlと低下は認められたものの,CK,腎機能,甲状腺機能と,いずれも異常を認められなかった.しかし,赤沈は,47mm/hr,CRP8.85mg/dlと著明な炎症所見を認めた.HLA B27は陰性であった.以上の所見より,remitting seronegative symmetrical synovitis with pitting edema症候群(RS3PE症候群)の可能性が考えられた.プレドニソロン10mgの内服を開始したところ,赤沈,CRPは吸息に陰性化した.並行して手足の腫脹も著明に軽快し,可動域制限,疼痛も消失した.治療経過からもRS3PE症候群と診断した
©Nankodo Co., Ltd., 2003