発行日 2006年8月1日
Published Date 2006/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2007007041
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76歳女.めまい,倦怠感を主訴とし,徐脈を認めた.心電図において洞調律は2:1房室ブロックで,QRS波は左脚ブロック型(LBBB),R-Rは1720msecであり,I誘導心電図では正常QRS波とLBBB型QRS波が混在していた.His束心電図においてはHVブロック後LBBB型QRS波を呈しそのHVは90msecであった.60/分の心房ペーシング(AP)時では2:1HVブロック後LBBB型QRS波が出現しそのHVは80msecであったが,APレートを100,120と上げてもHVブロックにてLBBB型QRS波の出現は認めなかった.本例はHis束にて伝導障害のため2:1ブロックを起こして突然の徐脈が起こり,一過性の下位自動能亢進も同時に存在したため,徐脈依存性脚ブロックが数日間にわたり出現したと思われた.その後DDD型体内ペースメーカー植え込みを行い経過良好にて退院した
©Nankodo Co., Ltd., 2006