発行日 2006年3月1日
Published Date 2006/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2006131502
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僧帽弁複合体のいずれかに,リウマチ性,動脈硬化性,および粘液様変性などの器質的あるいは機能的異常をきたして僧帽弁逆流を生じる.虚血性心疾患や拡張型心筋症に伴う僧帽弁逆流は,左室の拡大や壁運動異常によって弁下組織に弁尖が牽引されて,弁尖の接合が障害されている.心エコー法によれば,僧帽弁逆流の成因の診断,重症度の評価および治療方針の決定にいたる幅広い評価が可能である.左室機能不全の評価項目として,左室駆出率,左室収縮末期径があげられており,これらの所見が術後の予後予測因子となる.急性発症の場合,重症僧帽弁逆流では比較的急速に左心不全症状を呈して,緊急あるいは準緊急手術となる例が多い
©Nankodo Co., Ltd., 2006