発行日 2006年2月1日
Published Date 2006/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2006094793
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
わが国の喘息の有病率は増加傾向にあり,もっとも低い20歳代で4%台,もっとも高い乳幼児で15%弱,全体で7.5%程度と推定される.世界的にみても喘息患者は増加傾向であるが,その有病率には地域差がみられる.わが国の喘息死は減少傾向にあるが,高齢者の喘息死が多くの割合を占め,その対策が課題となっている.喘息に使用する薬の売上高の推移と喘息死の経年的な変化を比較した場合,吸入ステロイド薬と抗ロイコリエン受容体拮抗薬が喘息死の減少に関連し,喘息死減少に大きく寄与している可能性がある.衛生環境仮説,寄生虫との関連,喫煙,ウイルス感染などが喘息発症に関係のある因子として議論されている
©Nankodo Co., Ltd., 2006