発行日 2005年8月1日
Published Date 2005/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2005253149
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
眼科領域でも最近,悪性リンパ腫の頻度が増加している.悪性リンパ腫の診断には組織学的検索が必須であるが,最近は眼内悪性リンパ腫に対しても積極的に生検を行い,また免疫グロブリン遺伝子再構成の検討やフローサイトメトリーなどを用いて診断の精度を上げている.眼科領域に限局する低悪性度の悪性リンパ腫には放射線治療,それ以外は血液内科にて化学療法を施行することを基本的な治療法としている.眼窩および結膜原発の悪性リンパ腫は低悪性度のMALTリンパ腫が多く,予後は良好であるが,副鼻腔などの隣接臓器からの浸潤例や全身の他臓器からの転移例および眼内悪性リンパ腫は悪性度が高いものが多く,予後は比較的不良である
©Nankodo Co., Ltd., 2005