発行日 2005年8月1日
Published Date 2005/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2005253152
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消化管悪性リンパ腫の発生部位別の頻度は,胃・小腸・大腸の順でみられ,食道ではまれである.大半がB細胞性の非Hodgkinリンパ腫で,MALTリンパ腫とびまん性大細胞B細胞性リンパ腫(DLBCL)が多くを占める.悪性リンパ腫の診断の基本は組織診断と臨床病期診断である.胃MALTリンパ腫はH.pyloriと強い関連性があり,その60~80%が除菌により消失するが,t(11;18)(q21;q21)転座を有する例は消失しない.限局期胃DLBCLの治療法は,外科切除もしくはCHOP3コース後に病変部に対する放射線照射である.小腸の悪性リンパ腫の治療の基本は限局期ではMALTリンパ腫・DLBCLとも外科切除であるが,後者ではCHOPと放射線照射の追加を行う
©Nankodo Co., Ltd., 2005