発行日 2005年7月1日
Published Date 2005/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2005251886
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45歳男.検診の超音波で脾腫と多発肝嚢胞を指摘され,精査のため入院した.胸部X線で心臓は左側にあり,右側上縦隔に奇静脈と考えられる隆起性陰影を認めた.右肺野にminor fissureは認めず,両側二分葉肺であった.CTでは右上縦隔に上大静脈に流入する拡張した奇静脈,右房に直接流入する肝静脈,対称肝,肝部下大静脈欠損,正中胆嚢,左側多脾,膵尾部欠損を認めた.十二指腸前門脈の所見はなかった.消化管造影では小腸は腹部右側に,大腸は左側に位置しており,消化管回転異常を認めた.血液生化学的検査に異常所見はなく,心電図,心臓超音波で器質的疾患を認めないことより,無症候性の成人多脾症候群と診断した
©Nankodo Co., Ltd., 2005