発行日 2005年5月1日
Published Date 2005/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2005138907
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治療可能な痴呆(treatable dementia)を呈する代表的な疾患として慢性硬膜下血腫があげられる.診断としては頭部打撲などの外傷の既往のある例や,軽度の運動麻痺を有する痴呆で疑う.もともと痴呆がある場合や,血腫が両側性に存在する例では,見落としやすいことがある.頭部外傷後水頭症もtreatable dementiaを呈する疾患であるが,水頭症と脳萎縮との鑑別は容易ではない.その他の外傷による痴呆として,びまん性軸索損傷や脳挫傷の慢性期の病態,ボクシング経験者にみられるボクサー脳症などがあり,これらについて概説した
©Nankodo Co., Ltd., 2005