発行日 2005年5月1日
Published Date 2005/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2005138911
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低血糖発作で,発汗,頻脈,振戦などの交感神経症状が現れずに,集中力低下,失見当識,せん妄,人格変化などの精神機能の低下が現れる無自覚性低血糖(hypoglycemia unawareness)が存在することから,痴呆の鑑別として低血糖も考慮しておく必要がある.無自覚性低血糖は,低血糖自覚閾値の低下,加齢または糖尿病による自律神経障害により出現し,さらに加齢による脳血流の低下,脳自己調節障害,低血圧の結果,脳ブドウ糖量の低下,加齢による脳ブドウ糖代謝率の低下が加わって,慢性的な低血糖性痴呆が発症すると考えられている
©Nankodo Co., Ltd., 2005