発行日 2005年5月1日
Published Date 2005/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2005138912
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全身性エリテマトーデス(SLE)およびBehcet病ではしばしば痴呆様の症状を合併する.SLEの中枢神経病変(CNSループス)の病態形成においては中枢神経内での免疫異常が重要な役割を果たす.すなわち,中枢神経内でのlg産生の指標であるCSF lg indexや,髄液中のIL-6,IL-8,IFN-αの上昇を認める.さらに,血清抗リボソームP抗体および髄液抗神経細胞抗体という自己抗体のトロピズムがCNSループスの病態形成上重要であると考えられる.Behcet病の中枢神経病変(神経Behcet病)は大きく急性型と慢性進行型に分けられ,とくに後者で痴呆様の精神神経症状がみられる.この病型ではHLA-B51の陽性率がきわめて高く,髄液IL-6の持続的異常高値を示し,methotrexateの少量パルス療法が有効である
©Nankodo Co., Ltd., 2005