発行日 2005年4月1日
Published Date 2005/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2005134942
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53歳男.主訴は下痢,粘血便.大腸内視鏡所見にて直腸からS状結腸にかけてびらんが多発しており,下部直腸に浮腫状隆起を伴った潰瘍形成があり,直腸S状部には縦走する潰瘍形成が認められた.新鮮便の検鏡検査では赤痢アメーバ栄養型を認め,アメーバ性大腸炎と診断した.Metronidazoleを投与したところ,下痢,粘血便は軽快した.その後の大腸内視鏡で,入院時検査では縦走潰瘍と考えられていた所に3型の腫瘍を認めた.生検の結果,高分化型腺癌と診断され,直腸癌に対して高位前方切除術を施行した.直腸癌は筋層にまで浸潤した高分化型腺癌であった.術後経過は良好で,術後18日目に退院となった
©Nankodo Co., Ltd., 2005