発行日 2005年5月1日
Published Date 2005/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2005191656
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54歳男.約2年前に粘血便と全身倦怠感が出現し,盲腸及び直腸に多発性びらん及び不整形潰瘍を認め,初期の潰瘍性大腸炎が疑われた.その後,mesalazine服用を行っていたが自己中断したため,粘血便と全身倦怠感が増悪し入院となった.生検組織より赤血球を貪食する泡沫状細胞質と赤色調円形核を有するアメーバ栄養体の集簇を認め,便からもアメーバ栄養体を確認し,コーン核染色ではカリオソームが染色された.便抽出液についてのEh DNAに特異的なプライマーを用いたPCR法では472bpの部位に明瞭なバンドが検出された.Metronidazoleの経口投与を開始した4日後には自覚症状が消失し,7日後にはPCR法でEh DNAは検出されなくなった.以後症状の再発は認めていない
©Nankodo Co., Ltd., 2005