発行日 2005年4月1日
Published Date 2005/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2005108593
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心筋症は「心機能障害を伴う心筋疾患」と定義され,疾患概念は大きく変わった.臨床病型分類である拡張型心筋症,肥大型心筋症などの診断では,原疾患別に虚血性心疾患,弁膜症など特定心筋症の鑑別が重要で,心エコー・ドプラ法の進歩と普及が大きな役割を果たした.最近,ミトコンドリア心筋症やFabry病,サルコイドーシスに伴う心筋病変,たこつぼ心筋症が注目されている.治療面では,ACE阻害薬やβ遮断薬により生命予後改善効果を期待できる.植込み型除細動器の有用性も知られる.一方,わが国の心臓移植の90%以上は心筋症を対象とし,成績も優れるが,ドナー不足のため人工心臓や再生医療など新たな治療法の開発が待たれる
©Nankodo Co., Ltd., 2005