発行日 2005年1月1日
Published Date 2005/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2005074319
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癌性胸膜炎,心膜炎の存在は進行性肺癌を意味し,治療の目標は,(1)滲出液排液による呼吸循環動態の改善と,(2)再貯留の防止である.癌性胸膜炎,心膜炎の治療においては,小細胞肺癌では,原則として全身化学療法が優先し,非小細胞肺癌で,有症状例に,チューブドレナージを含めた局所療法を行う.心タンポナーデは,oncogenic emergencyと考えられ,小細胞肺癌であっても緊急ドレナージの適応となる.癌性胸膜炎,心膜炎にチューブドレナージを行った際には,胸膜・心膜刺激薬注入による癒着療法を考慮する.胸水,心膜液の排液時には,急速な大量排液による肺水腫様症状に注意する
©Nankodo Co., Ltd., 2005