臨床室
眼窩に発生し他科との治療連携を要した骨肉腫の1例
高田 尚輝
1
,
星 学
,
大戎 直人
,
家口 尚
,
中村 博亮
1清恵会病院 整形外科
キーワード:
Ifosfamide
,
Methotrexate
,
眼窩腫瘍
,
眼球摘出術
,
義眼
,
骨肉腫
,
MRI
,
専門職間人間関係
,
脳疾患
,
ネオアジュバント療法
,
筋皮弁
,
腹直筋
,
遊離皮弁
,
頭部CT
Keyword:
Brain Diseases
,
Eye, Artificial
,
Ifosfamide
,
Interprofessional Relations
,
Methotrexate
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Orbital Neoplasms
,
Osteosarcoma
,
Eye Enucleation
,
Neoadjuvant Therapy
,
Free Tissue Flaps
,
Myocutaneous Flap
pp.963-967
発行日 2016年8月1日
Published Date 2016/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2016356169
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症例は47歳女性で、左眼の腫脹と疼痛を主訴とした。左眼球は前方へ突出し、失明状態であった。CTで左眼窩上壁・左蝶形骨大翼・前頭骨・頭頂骨にかけて骨破壊を伴う腫瘤性病変を認め、MRI T1強調でやや低信号、T2強調で不均一に高信号の55×45×40mmの腫瘤が眼窩内容を腹側へ圧排していた。術前化学療法の効果判定は不変であり、セカンドオピニオンとして重粒子治療施設を受診後に当院脳神経外科にて眼球摘出を含めた腫瘍切除術、形成外科で義眼装着のための遊離腹直筋皮弁による充填術が行われた。術後化学療法はメトトレキサート主体で行った。術後3年で再発や遠隔転移はなく、形成外科で頭蓋形成術、眼窩部の陥凹・義眼床の下垂外反に対し人工骨移植術を行った。
©Nankodo Co., Ltd., 2016