問題点の検討
マウスの皮下に埋入した吸収性材料(ハイドロキシアパタイト/ポリL乳酸),チタン材料周囲の黄色ブドウ球菌感染試験
高田 直也
1
1愛知県厚生農業協同組合連合会海南病院 外傷整形外科
キーワード:
Hydroxyapatite
,
Staphylococcus aureus
,
Titanium
,
疾患モデル(動物)
,
発生率
,
ブドウ球菌感染症
,
補綴関連感染症
,
ICRマウス
,
吸収性インプラント
,
Poly(lactic Acid)
Keyword:
Disease Models, Animal
,
Mice, Inbred ICR
,
Staphylococcal Infections
,
Staphylococcus aureus
,
Titanium
,
Incidence
,
Prosthesis-Related Infections
,
Durapatite
,
Absorbable Implants
pp.986-990
発行日 2015年8月1日
Published Date 2015/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2015339907
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吸収性骨接合材料であるポリL乳酸(PLLA)、ハイドロキシアパタイト(HA)/PLLA、チタンの易感染性を比較した。100%PLLA、40%HA/60%PLLA、100%チタンそれぞれからなる円盤状試料を作製した。埋入物質なし(対照群)・PLLA群・HA/PLLA群・チタン群に分けて用意した7週齢の雄マウスの右背部皮下に、それぞれ被験物質を埋入した。14日後、周囲軟部組織に異常を認めない各群10匹ずつを対象に、1×10^6~2^13×10^6cfu/mlの濃度の黄色ブドウ球菌液を、被験物質埋入部位に12時間間隔で7日間投与した。被験部位の硬結・浮腫・膿瘍・膿汁・被毛をスコア化した。病変観察スコアは、菌液接種後48時間(接種菌液濃度2^3×10^6cfu/ml)で対照群とチタン群間に有意差を認めた。60時間(接種菌液濃度2^4×10^6cfu/ml)では対照群とPLLAおよびチタン群、HA/PLLA群とPLLA群およびチタン群間に有意差を認めた。用いた試料の中では、チタン群にもっとも易感染性があり、HA/PLLA群はPLLA群・チタン群よりも有意に感染しにくかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2015