経験と考察
上肢骨折手術に対する手術室入室前での伝達麻酔の経験
相澤 淳一
1
,
竹田 治彦
,
間島 直彦
,
三浦 裕正
1西条中央病院 整形外科
キーワード:
Lidocaine
,
局所麻酔
,
尺骨骨折
,
手術室
,
上肢外傷
,
上腕骨骨折
,
超音波診断
,
橈骨骨折
,
Ropivacaine
Keyword:
Arm Injuries
,
Anesthesia, Conduction
,
Humeral Fractures
,
Lidocaine
,
Operating Rooms
,
Radius Fractures
,
Ulna Fractures
,
Ultrasonography
,
Ropivacaine
pp.305-308
発行日 2014年4月1日
Published Date 2014/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2014223448
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2011年3月~2012年8月に手術を行った上腕および前腕部骨折29例を、手術室入室前に伝達麻酔したA群17例(男5例、女12例、平均年齢65.4歳)と入室後に伝達麻酔を行ったB群12例(男5例、女7例、平均年齢62.1歳)に分け、麻酔時間を比較検討した。手術室入室から執刀開始までの中央値はA群29分、B群55分、麻酔から執刀開始まではA群88分、B群36分であり、いずれも有意差を認めた。効果不十分により伝達麻酔の追加を行ったのはA群3例、B群1例であった。局所麻酔中毒や神経損傷などの合併症は発生しなかった。手術室入室前に伝達麻酔を行うことで入室から執刀までの準備待機時間が平均26分短縮されたが、麻酔追加例が多くなる傾向となった。
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