臨床室
ビスホスホネート製剤との関連が疑われた大腿骨ステム周囲骨折の1例
川上 泰広
1
,
川合 準
,
小谷 博信
,
池田 登
,
吉田 昇平
,
三河 義弘
1玉造厚生年金病院 人工関節センター
キーワード:
Diphosphonates
,
内固定法
,
骨板
,
再手術
,
大腿骨頸部骨折
,
大腿骨骨折
,
Alendronate
,
股関節置換術
,
骨折-補綴物周囲
Keyword:
Bone Plates
,
Femoral Fractures
,
Femoral Neck Fractures
,
Diphosphonates
,
Fracture Fixation, Internal
,
Reoperation
,
Alendronate
,
Arthroplasty, Replacement, Hip
,
Periprosthetic Fractures
pp.142-144
発行日 2014年2月1日
Published Date 2014/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2014188453
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66歳女。転倒後の右大腿部痛を主訴とした。人工骨頭置換術の既往があり、関節リウマチのため5年のビスホスホネート内服歴があった。単純X線所見ではステム先端レベルで右大腿骨骨幹部骨折を認め、骨折部は外側骨皮質が肥厚し横骨折であった。LCP Curved Broad Plateを用いて観血的整復固定術を施行し、後療法として低出力超音波パルス(LIPUS)とテリパラチド皮下注を開始した。術後16週目で外転装具装着のもと退院したが、18週目に右下肢を捻じり転倒後歩行不能となり救急搬送となった。単純X線ではプレートの折損とステム先端レベルでの再骨折を認め、ロングステムを用いて人工股関節全置換術を再置換し、骨折部は同種大腿骨頭を用いて上のせ移植を併用した。テリパラチドとLIPUSは継続し、再手術後8ヵ月経過して感染・再骨折などなく良好に経過している。
©Nankodo Co., Ltd., 2014