経験と考察
指再接着手術における術後管理 術後安静の生着率に与える影響
深澤 克康
1
,
小林 康一
,
岡崎 裕司
1関東労災病院 整形外科
キーワード:
Heparin
,
安静
,
外傷性切断
,
血管外科
,
手指外傷
,
術後管理
,
食欲障害
,
不安
,
吻合術
,
後向き研究
,
切断肢再接着術
,
排便障害
,
Prostaglandin E1-Alpha-Cyclodextrin
Keyword:
Amputation, Traumatic
,
Anxiety
,
Anastomosis, Surgical
,
Bed Rest
,
Feeding and Eating Disorders
,
Finger Injuries
,
Heparin
,
Postoperative Care
,
Retrospective Studies
,
Vascular Surgical Procedures
,
Prostaglandin E1-alpha-cyclodextrin
pp.113-116
発行日 2014年2月1日
Published Date 2014/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2014188444
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2007年1月~2010年12月に指再接着を行った40例(男38例、女2例、平均年齢46歳)45指を対象に、安静に伴う訴え・トイレ歩行開始日・ベッドのtilt-up角度が指生着率に与える影響を診療録より後方視的に調査した。生着率は93.3%であった。安静にかかわる訴えでは排便困難が23例(57.5%)と最も多かったが、2日以内にトイレ歩行を許可した11例のうち排便困難を訴えたのは1例のみであり、早期のトイレ歩行開始日は問題解決に有効であった。壊死例とトイレ開始日短縮との相関は認めなかった。ベッドのtilt-up角度が30°であった8例は、食事摂取困難のためにすべて後日に指示変更され、45°以上で食事摂取の問題は解決した。また、壊死例はtilt-upを制限した症例で発生しfree症例には発生しなかったため、tilt-up制限の必要性は乏しいと思われた。
©Nankodo Co., Ltd., 2014