発行日 2013年12月1日
Published Date 2013/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2014042056
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2000年1月~2009年12月の10年間に透析患者・腎移植患者222例306手術(男性142例199手術、女性80例107手術、平均61.5歳)を対象に脊柱手術を施行し、その手術結果について報告した。306手術中、初回手術が202手術、同部位や他部位での再手術が85手術、洗浄・抜釘が19手術であった。手術までの透析期間は平均20.5年であった。透析原因疾患は、慢性糸球体腎炎が24例、糖尿病が16例、妊娠中毒症が4例、多発性嚢胞腎が3例、急性腎不全が2例、ネフローゼ症候群が2例などで、多数の症例で慢性腎炎や慢性腎不全と記載され、不明の症例が多かった。合併症は術前は循環器系、消化管系、内分泌系などであったが、術後は感染、消化管出血、血腫などが生じていた。周術期死亡率は2.3%で、通常の脊椎手術と比較して高い死亡率であった。JOAスコア改善率は頸椎で44.9%、腰椎で61.5%であり、222例中75例が複数回の手術を受けていた。
©Nankodo Co., Ltd., 2013