発行日 2010年9月1日
Published Date 2010/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2010338485
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症例1(42歳男性)。階段で転倒後、左手関節痛が出現し受診となった。X線およびCTより有鉤骨鉤骨折と診断され、6週間のギプス固定が行われたが、受傷4ヵ月で骨癒合が得られず、遷延治癒の判断で低出力超音波パルス(LIPUS)の使用を開始した。その結果、使用後4ヵ月で骨癒合が得られ、疼痛なく日常生活に支障はなくなった。症例2(41歳男性)。ゴルフ後に右手掌の疼痛を自覚し、半年後、ゴルフのグリップを強く握ったところ疼痛が強くなり受診となった。所見では有鉤骨鉤部に圧痛が認められ、X線およびCTで有鉤骨鉤偽関節と診断され、LIPUSの使用を開始した。その結果、2ヵ月間の通院後、疼痛の消失で受診しなくなったが、自宅でLIPUSにて4ヵ月間治療を継続していた。目下、治療開始から2年6ヵ月経過で偽関節部の骨癒合を認め、日常生活に支障なく、ゴルフも継続している。
©Nankodo Co., Ltd., 2010