発行日 2010年8月1日
Published Date 2010/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2010313592
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肘部管症候群症例12例12手(男性10例、女性2例:左手4例、右手8例:平均年齢55.6歳)を対象に、マイクロスコピーコイルと3 point plan scanソフトウェアを用いたMRIの有用性について検討した。分析内容は指定区間全体で神経が描出されるか、時間的再現性、スライス面が有効かである。対照は健常者6例6手(男性5例、女性1例:全て左手:平均年齢33.2歳)とした。その結果、区間全体の描出性は、肘部管症候群は12例中10例、健常者は6例中5例で描出できた。時間的再現性は形態的に同一であった。自動作成のスライス面の向きは両群ともばらつきを認めた。対象群のうち描出可能例10例の形態変化の陽性率は、腫大100%、狭小化60%であった。今回の方法は、作成時間は撮像時間、画像処理を含めて5分以内と短く、高分解能で再現性が良かったことから、病態分析の手段として有用性があると思われた。
©Nankodo Co., Ltd., 2010