発行日 2010年1月1日
Published Date 2010/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2010080237
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股関節唇損傷が疑われ造影MRI(MRA)を施行した47例48関節のうち、16例16関節(男6例・女10例・平均44歳)に対して股関節鏡視下関節唇部分切除術を行った。Center-edge angle 15°以下の臼蓋形成不全症を6関節に認めた。股関節唇の変性のみの所見はMRA、鏡視ともに認めなかった。全例股関節唇断裂を認め、前上方には16関節、後上方には2関節、前下方には1関節認め、いずれもMRAと鏡視所見で断裂の有無と診断部位は一致していた。JOAスコアは13関節中12関節が術前平均63点から術後82点に改善し、残り1関節は著しい変形性関節症の進行を認め66点から35点に悪化していた。JOAスコアの記載がなかった3関節も疼痛は軽快していた。合併症としては大腿神経障害と思われる大腿前面のparesthesiaを認めたが、半年後にはほぼ消失した。
©Nankodo Co., Ltd., 2010