発行日 2009年9月1日
Published Date 2009/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2009332397
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腰・下肢の疼痛がない大学女子スポーツ選手34名を対象に、姿勢制御訓練の効果について前向き介入研究を行った。対象のうち、ハンドボール部員13名、バスケットボール部員8名は左下肢を中心に訓練(左下肢訓練群)し、バレーボール部員13名は右下肢を中心に訓練(右下肢訓練群)を行った。訓練方法としては、足趾把握、芋虫歩行、ジャンプ着地の3種類の訓練を行った。その結果、足趾による床面把握能は、左・右下肢訓練群とも足握力と足趾回転において有意に向上した。動作遂行能は、左下肢訓練群では立ち幅跳び以外は垂直跳び、反復横跳びとも有意に向上し、右下肢訓練群では全て有意に向上した。小型不安定板の動揺に対する制動能は、左下肢訓練群は前後方向の動揺に対する左足の制動能が有意に向上したが、右下肢訓練群は向上しなかった。大型不安定板の外乱に対する制動能は、左下肢訓練群では左傾斜時のステップカが有意に向上したが、右下肢訓練群では向上しなかった。また、本訓練実施前と実施後に行ったアンケート調査では、訓練を実施した年は行わなかった年に比べ膝・足関節の損傷が減少することが判明した。
©Nankodo Co., Ltd., 2009