発行日 2008年6月1日
Published Date 2008/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2008236069
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症例1:75歳女。14年前に胃癌手術を受けていた。慢性心不全で入院中に高アルカリホスファターゼ(ALP)を指摘されたが、全身精査で異常は発見できなかった。1ヵ月後に腰・膝痛が出現し、X線でL3の圧迫骨折を、Gd造影MRIで全腰椎椎体に斑に造影される領域を認めた。転移性骨腫瘍を疑い精査を行い、骨髄生検にて胃癌転移が判明した。化学療法を施行したが、癌性リンパ管症を併発し、整形外科初診後3ヵ月で死亡した。症例2:53歳男。2ヵ月前より頸部~両肩甲部、背部にこわばり感が出現し、体重減少、微熱、乾性咳嗽も認めた。血液生化学検査でALP高値を認め、1週間後更に上昇したため悪性腫瘍骨転移を疑い、骨シンチグラムではsuper bone scanを呈した。骨髄生検で胃癌からの転移と思われる未分化な腺癌を認め、上部消化管検査で進行胃癌を確認した。化学療法を施行したが、循環動態の悪化で初診後46日目に死亡した。
©Nankodo Co., Ltd., 2008