発行日 2007年10月1日
Published Date 2007/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2008012094
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16歳女、右足関節部痛を主訴とした。10歳時より進行性全身性硬化症(PSS)に対してプレドニゾロンを投与中であった。12歳時より右足関節部痛が出現し、近医のX線では異常を認めず経過観察となった。今回、右足関節部痛の悪化を認め、MRIにて右距骨に異常病変を認めたため当院入院となった。初診時所見では右足関節部の圧痛、PSS所見を認めた。MRIはT1強調画像で右距骨頸部に不均一な高信号、脂肪抑制T2強調画像で頸部に不均一な高信号領域を認め、骨シンチグラムでは右側優位に集積を両側距骨に認めた。距骨の一部を採取して病理組織検査を行ったところ、骨壊死を疑わせる骨小腔の空胞化を認めた。荷重療法を行い、その後疼痛は消失した。術後4年の現在、疼痛や両側距骨の圧潰は認めなかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2007