発行日 2006年12月1日
Published Date 2006/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2007095247
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炎症型悪性線維性組織球腫(MFH)4例について検討した。全例、手拳大以上の軟部腫瘤で、発生部位は大腿部が3例、腹壁が1例で、Ennekingのsurgical stageはIIAが1例、IIBが3例であった。初診時3例に37℃以上の発熱を認め、血液生化学検査にてWBCの増多があり、CRPは10.0mg/dl以上であった。生検術を施行し、組織診断が確定してから全例で切除術を施行した。体幹発生の1例は辺縁切除となり、四肢発生例の3例は広範切除であった。全例、切除術施行後2週以内にCRPは陰性化し、WBC数は正常範囲となった。膿瘍学的予後は、辺縁切除の1例が術後8年で局所再発を生じて喉頭癌により死亡した。切除縁が確保された広範切除の3例は全例無病生存中である。
©Nankodo Co., Ltd., 2006