発行日 2006年12月1日
Published Date 2006/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2007095248
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エタネルセプト25mgを週2回皮下注射し、12週以上投与できた関節リウマチ(RA)患者33例を対象に、DAS28-4CRP(DAS28)を使用してエタネルセプトの有効性について評価した。投与期間は平均23.3週で、有効性については投与後12週以上経過した19例について検討した。その結果、圧痛関節数(TJC)は4週目より有意に減少し、腫脹関節数(SJC)もTJCと同様に4週目より有意に減少した。朝のこわばり持続時間(MS)、CRP値はいずれも4週目より低下した。患者評価(VAS)も4週目で有意に低下した。欧州リウマチ学会改善基準による有効性は投与後8週で中止の3例を除く19例では、good response以上が16例、moderate responseが3例であった。No responseは0例であった。エタネルセプトのfirst response(患者自身が効果を認める時期)は4~8週であった。患者が医療従事者の場合、比較的早期に自己注射へ移行でき、1例を除き約4週間で移行できた。全33例で安全性について検討した結果、有害事象又は中止例が3例で、肝機能障害1例、注射後脱力感1例、経済的理由が1例であった。有害事象は中止後に改善し、期間中に肝機能、腎機能などの異常を示す数値は認めなかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2006