発行日 2007年2月1日
Published Date 2007/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2007085018
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原発部位の手術後肺外転移を生じた四肢発生の高悪性度軟部肉腫8例(男性7例、女性1例、平均年齢49.1歳)について臨床的に検討した。原発部位の手術から初発転移が起こるまでの期間は平均15.4ヵ月、初発転移から次の転移までの期間は平均6ヵ月であったが、初発転移が肺外転移であった2例はそれぞれ4ヵ月、3ヵ月に次の転移を起こしていた。肺や肝転移時の自覚症状はなく原発部位の術後経過観察時に発見されていたが、肺または肝転移以外のものは自覚症状が出現した。治療は6例に対して化学療法が施行され、軟部組織、腹腔内、咽頭の4部位に対しては手術的治療が、骨と脳の2部位に対しては放射線療法が行われた。転移後1年生存率は28.6%と不良で、予後改善には術後の適切なフォローアップによる肺外転移の早期発見が必要である。
©Nankodo Co., Ltd., 2007