発行日 2006年8月1日
Published Date 2006/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2006302223
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指趾骨に発生した内軟骨腫に対してイメージ下及び鏡視下単純掻腫を行った7例を対象に検討した.全例にターニケットを用い,腫瘍部の指側内側もしくは外側に約1cmの皮切を加え,骨皮質を露出し,Kirschner鋼線にて径3mmの骨孔を作製した.骨皮質が菲薄化している場合は尖刃を用いた.骨孔より各種鋭匙にて膿瘍の掻爬を行った.麻酔は全身麻酔が3例,腋窩神経ブロックが2例,局所麻酔が2例で,手術時間は平均49.5分であった.5例に対してポータルに用いた骨孔は2ヶ所で死角なく掻爬を行えたが,2例で死角が生じ,骨孔を追加した.術後は手指骨に関しては基本的に外固定は行わなかったが,足趾骨に対しては2~4週のアルフェンスシーネ固定を行った.術中に骨折を生じた1例は,4週間の外固定を行い骨癒合が得られた.全例で術後平均1.1ヵ月迄に単純X線像で骨欠損部に骨新生が認められ,リモデリングの開始も全例で3ヵ月以内に認めた.短期間の経過観察ではあるが再発や術後骨折例はなかった
©Nankodo Co., Ltd., 2006