発行日 2006年8月1日
Published Date 2006/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2006302224
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Primary THA(人工股関節全置換術)を行った,Perthes様変形を呈し大転子高位股であった34例43股を対象に検討した.Perthes病10股,先天性股関節脱臼30股,病因不明3股であった.手術は全例セメントレスTHAを用い,同一術者が行った.大転子高位の指標としてarticulo-trochanteric distance(ATD)を用い,ATD 10mm以下を大転子高位股と定義し,0~10mm(grade I),-10~0mm(grade II),-20~-10mm(grade III),-20mm未満(grade IV)の四つのgradeに分類した.大転子高位股の内訳はgrade Iが17股,grade IIが17股,grade IIIが7股,grade IVが2股であった.術後の大腿骨引き下げ距離はgrade Iが平均21mm,grade IIが平均25mm,grade IIIが平均29mm,grade IVが平均33mmで,全例では平均24mmであり,大転子高位のgradeが高いほど術後の引き下げ距離が大きくなる傾向であった.又,30mm以上の引き下げが10股に認められたが,坐骨神経麻痺,大腿神経麻痺などの術後合併症はなかった
©Nankodo Co., Ltd., 2006