カラーフォーラム
小児脛骨骨端部Brodie膿瘍に対し内視鏡下掻爬術を行った1例
井関 順正
1
,
阿部 哲士
,
高尾 昌人
,
印南 健
,
佐藤 健二
,
松下 隆
1帝京大学 整形外科
キーワード:
関節鏡法
,
脛骨
,
骨端
,
膝関節
,
掻爬術
,
骨膿瘍
Keyword:
Arthroscopy
,
Curettage
,
Epiphyses
,
Knee Joint
,
Tibia
pp.954-955
発行日 2014年8月1日
Published Date 2014/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2014369930
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12歳男。左足関節痛を主訴とした。単純X線像では左脛骨遠位骨端部に辺縁明瞭な骨透亮像を認め、MRIでは周囲軟部組織・骨端骨髄の浮腫性変化と関節水腫を認め、脛骨骨端から発生したBrodie膿瘍と診断した。足関節鏡所見では、関節内に陽圧を加えることで内果の関節軟骨面の凹みがみられ、明らかな関節軟骨損傷は認めなかった。内果骨端部の骨皮質を開窓すると、病巣内部は不良肉芽が充満し骨端部骨髄病巣鏡視で確認しながら関節軟骨を温存しつつデブリドマンを施行した。病理組織所見はBrodie膿瘍の診断であり、細胞培養結果は黄色ブドウ球菌であったため、術後3ヵ月間抗菌薬治療を行った。術後10ヵ月で病巣の透亮像は消失していた。
©Nankodo Co., Ltd., 2014