発行日 2005年3月1日
Published Date 2005/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2005154770
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
乾癬性関節炎(PsA)は境界明瞭な紅斑に厚い銀白色の鱗屑を伴う炎症性角化症の皮膚疾患である乾癬に併発する炎症性関節疾患で日本においては稀とされている.股関節に発症し急速に進行して高度の関節破壊をきたし人工股関節全置換術を施行したPsA患者2症例(症例1;61歳・症例2;67歳女性)の臨床経過を呈示し解説した.術後2症例とも股関節機能はJOAスコアが術前の37点と40点から81点に改善したが,症例1では術後3ヵ月から手術瘢痕部に乾癬が再発,筋膜に達する感染を認めたため病巣掻爬と化学療法を施行した.このようにPsAでは術後感染に不利な点が多く,手術適応・術中処理および術後長期にわたる厳重な経過観察など術後感染に対する細心の注意が必要であるものと考えられた
©Nankodo Co., Ltd., 2005