発行日 2005年2月1日
Published Date 2005/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2005140039
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1998年6月から2001年5月までに膝関節周囲手術後の膝関節拘縮に対して初回手術後6~8週の早期に授動術を施行した15例17膝を対象とし,その治療成績を検討した.対象は男12例13膝,女3例4膝,手術時平均年齢は37歳であり,膝関節周囲の骨折に対する観血的整復固定術後14膝,靱帯損傷に対する縫合術後3膝であった.授動術は硬膜外チューブ留置による腰椎麻酔下に徒手矯正を行い,膝関節の他動的屈曲に対する抵抗が大きい場合には適宜,小切開による関節内癒着剥離術を加えた.術後は直ちに持続的他動運動(CPM)による屈曲可動域(ROM)訓練を開始し,翌日より硬膜外チューブから持続麻酔を行いつつCPM訓練を施行した結果,15膝に癒着剥離術を要したが,全例,重篤な合併症を認めることなく膝関節ROMは大きく改善した.拘縮が高度になる前に少ない侵襲で授動術を行う方法は安全かつ有用な手段と思われた
©Nankodo Co., Ltd., 2005