発行日 2004年4月1日
Published Date 2004/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2004164394
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大腿骨転子部骨折に対して骨接合術を受けた65歳以上の患者310名の熱型を分析し,抗菌薬,輸血,年齢,手術時間,術前待機日数,尿道カテーテル留置などの影響について検討を行い,次のような結果を得た.平均体温は術後1日目に最高値となった.平均体温を基準に標準偏差値を超える日数が3日以上を異常熱型と定義すれば,21%の症例がこれに該当し,そのうちの69%は原因不明であった.表在性創感染を生じた4例のうち,2例は正常熱型,2例は異常熱型を示した.80歳以上の高齢群,輸血群,尿道カテーテル留置群の体温は有意に高かった.手術時間,待機日数,骨折型,骨接合方法,抗菌薬投与,歩行開始時期は熱型に影響を及ぼさなかった
©Nankodo Co., Ltd., 2004